2020/04/23 更新
2020/08/09 更新
https://blog.sandiegocustoms.com/
Club Style / クラブスタイル。
一つのカスタムスタイルとして定着した印象を受ける走りに特化したスタイル。
日本でのクラブスタイル認知度アップの要因を考えると…このドラマの影響も無視はできないでしょう。
海外ドラマ『サンズ・オブ・アナーキー』公式サイト | 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント
クラブスタイルのマシンを作る上で良くベースモデルとして使用されていたダイナファミリーはクラブスタイルが盛り上がりを見せる中、現行ラインナップから姿を消し新車では手に入らなくなってしまいました。
そして、時を同じくして登場した新型ソフテイル。NEWエンジンであるミルウォーキーエイトを搭載し走行性をアップさせたNEWファミリー。
名前こそソフテイルと名乗っていますが従来のソフテイルモデルと中身は全くの別物です。新型ソフテイルファミリーの中には、ダイナファミリーに存在していた車名が与えられたモデルもあります。
クラブスタイルのマシンが欲しいなら、ダイナモデルを選ぶしかないのか?はたまた新型エンジン、ミルウォーキーエイトを搭載したソフテイルでもクラブスタイルを作ることはできるのか?
クラブスタイルのハーレーが持つ、従来のハーレーとは一味違ったアウトロー雰囲気が醸し出す尖ったスタイルに憧れを抱き「クラブスタイルのハーレーに乗りたいっ!」って方も多いことと思います。
今回はクラブスタイルを志す未来のハーレー乗りとクラブスタイルのカスタムを検討中のハーレー乗りへ向けて、クラブスタイルの概要からベースモデル選定のポイントについてをお届けしたいと思います!
そもそもクラブスタイルってどんなスタイル?
先ずは「そもそもクラブスタイルってどんなスタイルなのか?」というところから明確にしていきたいと思います。
THRASHIN Anti-Reversion Exhaust System - 2018 to 19 M8 Softailwww.thrashinsupply.com
クラブスタイルのクラブとはもちろんアメリカに存在するモーターサイクルクラブ(MC)を意味します。
彼らがFXRやダイナモデルをベースとし、より速くより確実にハイウェイを走る為に昇華させたスタイルのカスタム、つまりクラブバイクのことを指します。
本場のMCメンバーは、ツーリングモデルであるロードキングを愛車に選ぶパターンも多い様です。
クラブバイクの起源を辿ると60年代~70年代、当時のアウトローMC がカスタムしたチョッパー、フリスコスタイルからの派生とも考えることもできるかと。
ただ、日本でクラブスタイルというと、クラブバイクの要素とは別の要素も含んでいると感じます。
それが、2010年頃に現れた「UNKNOWN industries / アンノウンインダストリーズ」 をはじめとしたウィリーなどのスタントライドをキメル為のスタイル。派手なサイケデリックペイントにハイパワーエンジンなどで戦闘力をアップしたFXRやダイナが彼らの愛車となっています。
そして、近年では「Kraus / クラウス」などがそうですが、高級ハイパフォーマンスパーツで武装し、走行性能をアップさせる、ラグジュアリーなスタイルも台頭しています。
これら3つの要素が、日本で言われているクラブスタイルという言葉に含まれている印象です。そして、本場のクラブバイクと区別する為に雑誌クラブハーレーでは、スピードクルーザーという名称で日本のクラブスタイルが紹介されています。
これらの要因から、一口にクラブスタイルのバイクを作りたいと言っても、目指す方向性でかなり印象の違ったマシンに仕上がります。
自身の目指す方向性がどこであるのかをしっかりと認識することが重要となってきます!
しっかりと自身が目指すスタイルを明確にしたところで、次に「そのスタイルを実現するには何をベースにするべきか?」という点を考えていきたいと思います!
ダイナをベースにするメリット&デメリット
それでは、クラブスタイルを作る上で、ダイナモデルをベースとした時に考えられるメリットとデメリットについて順に考察していきたいと思います。
メリット①2本のリアサスペンションが生み出すオールド感もある定番ルックス!
Raising the Dyna - suspension upgrades - Harley Davidson Forums
今や、スポーツレプリカバイクなど走行性能を追求するモデルは、モノサスを装備している車両が殆どかと思います。性能的利点はあれど、外装などでサス本体は隠れてしまうことが多いでしょう。
それに引き換え、ダイナが装備する2本のリアサスペンションは交換すれば性能アップのみならずそのルックスも大きく変貌します。
ピギーバック式のサスペンションを装備した時のルックスは、いかにもって感じです。現代では少しオールド感もあるこの2本サスのルックスが好きって方は、意外と多い様に感じます。
メリット②新車と比較して車体の購入費用を抑えることができる!
新車では手に入らないダイナモデルは、必然的に中古車での購入となります。なので新車を買うことと比較すると、車両購入費用を安く抑えることが可能です。
浮いたお金で追加カスタムをしたり、はたまた家族サービスなんかもできちゃうかもしれません。
メリット③カスタム済み車両はお買い得!
Thug Style / Club Style Dyna pic's - Page 1236 - Harley Davidson Forums
これはメリット②でご紹介した内容と被る部分もあるかと思いますが、中古車ならではのメリットでしょう。
カスタム文化が定着しているハーレーダビッドソン。その中古車は前オーナーの趣向に合わせたカスタムがされていることが殆ど。その中でご自身の趣向にあった車両に出会えたならそれは運命でしょうねw
新車を購入してそこからフルカスタムってかなりハードルが高く感じますが、既にカスタムされた中古車を購入すれば、比較的容易にカスタム車を手に入れることができます!
メリット④何といっても豊富なカスタムパーツ!
1999年に登場したツインカム88から2017年ダイナに搭載されていたツインカム96まで(ローライダーSはツインカム110)、18年間リリースされていたエンジンだけあってその対応パーツはミルウォーキーソフテイルを上回ります。
以上がダイナモデルを検討する上で考えられるメリットかと思います。
続いてはデメリットについて考えていきたいと思います。
どうしても気持ちが傾くと考えることを怠りがちですが、しっかりとマイナス面も見つめることで、楽しさしか無いハーレーライフに繋がると思います!
デメリット①価格だけの判断は要注意!
たまに某オークションサイトにアップされている破格の車両。市場の相場からかけ離れた値段の車両は注意が必要でしょう。
「購入したのは良いが、その後の不具合で結局購入費用より高くついた!」なんて話は良く聞くやつです。自身で車両を触る自信の無い方は手を付けない方が良いかと感じます。
デメリット②新車と比較してトラブル発生率は高い!
ダイナも2000年前半の車両だったら、もう10年以上昔の車両になります。車両の個体差があり経年劣化だってありますし、消耗品の交換も必要になってきます。新車と比べ手間はどうしてもかかってしまうと思います。
「トラブルと捉えるか、一種の楽しみと捉えることができるか!」分かれ道だと思います。
デメリット③より重要になってくるショップ選び!
新車が購入できるハーレーディーラーでは、メーカーの研修を受けたメカニックによるマニュアルに沿った整備内容をベースとした納車整備、車検整備、後のアフター対応を受けることができます。このマニュアル対応により、様々なディーラーがあれど一定のベースラインがあるかと思います。
しかし、ハーレーの中古車を扱っているのは、ディーラーだけではないことは周知の点かと思います。ディーラー以外にはハーレー専門店、はたまた車両量販店でも車両を購入することが可能です。車両状態が千差万別な中古車両はアフター面を考えると専門店での購入が良いかと感じます。
もちろん、専門店と言っても良いショップを見極めるのは難しいと思いますが、実際に足を運んで話してみるのが一番かと感じます。この手間は惜しまないことが、後のハーレーライフを充実させる秘訣かもしれません。人の合う合わないもあると思いますし、何でも相談できる関係がいざって時に生きてくるかと思います。
以上が考えられるダイナモデル購入&維持におけるのデメリットです。
続いては、ミルウォーキーエイトソフテイルに焦点を当てていきたいと思います。
M8ソフテイルをベースにするメリット&デメリット
2019年式ソフテイルFXBBストリートボブ年式別モデルカタログ|バージンハーレー
では、先ずは考えられるメリットから順に上げていきます。
メリット①新車で手に入る!1から自分の相棒に!
新車を買って得られるメリットは、何といってもコレではないでしょうか。1から順に自分のものにしていく感覚は新車でしか味わうことができないでしょう。ストックの状態を楽しんでから順にカスタムしていき、その変化を楽しむのも良いかと思います。
例えば、「純正のマフラーから社外マフラーに交換した際の音の違い。さらにカム交換をすれば、さらなる変化が楽しめます。またエアクリーナーを交換して燃料が薄くなってしまい、ギクシャクしてしまう可能性もあります。そんな時はチューニングをすることで、走りの変化に驚くことでしょう。」
こんな具合に様々なことを体感できるでしょう。
メリット②ダイナモデルを上回るパフォーマンス性能!
http://www.bungking.com/2018-model-49mm-quarter-fairing-bracket/
ミルウォーキーソフテイルのパフォーマンス性能については、既に周知のことと思います。2017年モデルでツーリングモデルに搭載された新型エンジン「ミルウォーキーエイト」を新型フレームに搭載し、2018年に登場したモデルが新型ソフテイルです。
エンジンパワー、乗り心地、パフォーマンス性能、などの点において従来モデルを凌駕しています!その特徴について以下に簡単にまとめます。
新型設計のメインフレーム
3739_BJN51496 - FREEDOM MAGAZINE by Harley-Davidson Japan|ハーレーダビッドソンジャパン公式ウェブマガジン”フリーダム・マガジン”
新型設計のメインフレームにモノショック構造。スポーツレプリカモデルも今やモノショックモデルが殆どですよね。この新型フレームは従来のソフテイルフレームと比較して剛性アップと軽量化という一見すると相反する要素、双方のアップデートを実現しています。
ソフテイルモデル用に設計したミルウォーキーエイト
ミルウォーキーエンジン - FREEDOM MAGAZINE by Harley-Davidson Japan|ハーレーダビッドソンジャパン公式ウェブマガジン”フリーダム・マガジン”
見た目はツーリングモデル用エンジンと同じでもその中身はソフテイル用に味付けされた専用エンジンです。
具体的にはエンジンに組み込まれているカウンターバランサーが2個になっていたりなどです。そして、排気量は107ci(1745cc)と114ci(1868cc)の2本立てです。
加速性能はこれまでの『Twincam 103』エンジンと比較し、0→60mph加速は10%、5速での60→80mph加速は16%向上しており、実際に乗ってみてのフィーリングでは、スロットルレスポンスがより鋭く、トルクが全域で太くなった印象。全身に感じる鼓動感、サウンドもますます力強い
上記の記事でもある様に走行性能のアップデートを体感できるレベルです。
乗ってみたくないですか!?
2019年式ソフテイルFLSBスポーツグライド年式別モデルカタログ|バージンハーレー
走りがアップデートされた新型ソフテイルはまさにクラブスタイルを作る上で最良のベース車両と考えることができるでしょう。ダイナファミリーでもラインナップされていたストリートボブ、ローライダーそして新たに登場したスポーツグライドが候補に上がると思います。
続いては、ミルウォーキーソフテイルでクラブスタイルを作る上で考えられるデメリットを上げていきたいと思います。
デメリット①中古と比較して予算が上がってしまう
これはどうしようも無い問題ですね。
クラブスタイルのベースとしてはストリートボブの約180万、ローライダーが約200万、ファットボブが約220万、スポーツグライドも約220万となっています。
ここからのカスタムなんで予算は上がってしまいますね。
デメリット②ダイナと比較するとやっぱり少ないカスタムパーツ
登場から2年、各メーカーやカスタムショップから対応パーツが続々とラインナップされてきている状況ですが単純に量を比較すると…って話です。
デメリット③専用設計パーツでカスタムのハードルが上がっている
この点も各メーカーから対応パーツがリリースされ、だいぶ改善されていると思いますが、ライザー一体型のメーターなどはハンドル交換のハードルを上げています。
振り絞っても考えられるデメリットが少なかった点が印象的です。改めて走るという点においてのミルウォーキーソフテイルの戦闘力の高さが、クラブスタイルを作る上でマッチしているということが認識できます。
終わりに
最後までお付き合いありがとうございました。
クラブスタイルとは?という点から始まり、「ダイナとM8ソフテイルどっちが良いの?」問題を解決すべく、それぞれをカスタムベースとした場合に考えられるメリット&デメリットをまとめてみました。
より良いハーレーライフの参考になれば幸いです!
show